地元産もち米で大福餅作り体験

遠別町

~遠別町で、昔ながらの大福作り~
vol.9
餡の詰め方、餅の丸め方を参加者に伝授する熊田春子さん(左奥)
黒豆、カボチャ、ヨモギなど地元の食材を使った色とりどりの大福
力仕事の餅つきは業務用の機械で。色鮮やかなヨモギを混ぜてつく
留萌管内北部に位置する遠別町は日本最北の稲作地帯。
この地で栽培しているのは、うるち米ではなく、もち米『はくちょう』だ。地元の主婦、熊田春子さんによる『はくちょう』を使った大福餅作りを体験した。
熊田さんはご主人と二人、長く農業を生業としてきた。育ててきたのはもち米『はくちょう』だ。米作りは引退したが、自宅の納屋を改造した菓子工房『花ぼうろ』で大福餅やおこしを製造している。製品は遠別町と隣町天塩町 それぞれのA コープで通年販売しており、春から秋には、町の農家の女性達が運営する直売所『フレッシュ市場・花菜夢(かなむ)』で、自らも販売している。
今回の参加者は札幌、天塩、留萌、地元遠別から男女併せて6名。皆、初めての体験だ。
春の若芽を手摘みしたヨモギ入り大福、丹精込めて自家用に育てた黒豆入り大福、カボチャのペーストを練り込んだ大福など4種類を作る。
工房に入ると、もち米を蒸す甘い匂いに包まれた。ほどなく、蒸し上がったもち米は、一粒一粒がツヤツヤと光っている。それを杵と臼が一体となった業務用の餅つき機に移し入れて餅をつく。
つく度に徐々にもっちりとした伸びの良い餅に仕上がっていく。
熊田さんは澱粉を薄く振った作業台に餅を移し、熱々のうちに素早くちぎり、参加者に手渡してくれる。
手本として餅の丸め方を見せてくれた。餅を皮のように丸く広げ、餡を包み込むまで20秒ほど。さすがに手早い。出来上がった大福は丸くふっくらとしていかにも美味しそう。
私たち参加者も次々と丸めて並べていく。
かなり不格好だが、自分達でつくったからか、それもまた良しと思えるから不思議だ。
お楽しみは、つまみ食い。つきたて作りたての大福は、ほんのりと温かく、餡の甘さと餅の塩味が丁度良い塩梅(あんばい)だ。ヨモギの風味、黒豆の歯ごたえも堪らない。気づけば、つい何個も食べてしまった。
大福餅作りは子供からお年寄りまで楽しめるので、家族や仲間と一緒に体験するのもお勧め。
作ったものは全て持ち帰ることができるので、お土産にもなる。
 
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