オリジナル番組制作体験

留萌市

〜ふくしまキッズと共に〜
vol.16
ヘッドフォンをつけての生放送
緊張がほぐれ、笑顔で話す子ども達
最後は全員で記念写真
8月11日、留萌を訪れているふくしまキッズと共に、地域コミュニティラジオ放送局FMもえるが実施している「オリジナル番組制作づくり」を体験した。
ふくしまキッズとは、福島第一原発の事故の影響から、子どもたちを守るため立ち上がった「福島の子どもを守ろうプログラム実行委員会」事業の一環として、留萌市でも各関係機関など多くの人達の協力を得ながら、福島の子どもたちを受け入れているものだ。
サポート役として参加した我々地域おこし協力隊も、2クールで合計5 1名の子ども達と寝食を共にし、海水浴、キャンプ、農業体験と、海と山に囲まれた留萌ならではの夏を過ごした。

番組制作プログラムの冒頭で、当日担当してくれた局長の香島さんから自分の町を紹介してほしいとの提案があった。
風評被害や、放射能の影響に脅えて暮らす子ども達には、人には言えない心の痛みも多いはずだ。
それでも子ども達は生まれ暮らしている故郷福島が、いかに素晴らしい自然があり、美味しいものがたくさんあるかマイクに向かい話してくれた。番組出演に慣れてきた子ども達が、いっぱしのDJのように曲を紹介する口調はカッコ良かった。
今の子ども達にとって、ラジオという媒体は、ほとんど知らない存在だと思っていたが、震災後、避難所や家でラジオから情報を得る家族の姿を見る機会があったらしく、子ども達にとってラジオは身近な興味の対象になっていたようだ。
中には携帯用のマイラジオを持参していた子どももいた。生放送を終えた子どもたちの顔は、引き気味だった放送前とは打って変わり達成感とちょっとした自信を持ったように見えた。

番組作りを体験できるのは、それだけでも希少な体験だが、今回のふくしまキッズでは、そのプログラムのほとんどが団体行動だったので、一人ひとりが主役になれたラジオ出演は、貴重な時間だったと感じた。
自分たちが放送で話してくれた故郷への誇りを持つ子ども達の姿を見ながら、
彼らの未来をこれからも応援したいと心から思う。
(留萌市地域おこし協力隊 西岡 潤二)
 
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