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【vol.10】地元カメラマンと冬の海を撮る体験
~『気嵐(けあらし)』撮影に挑む~
地元カメラマンと冬の海を撮る体験
留萌市
~『気嵐(けあらし)』撮影に挑む~
vol.10
渡辺さん撮影の幻想的な気嵐(2009年12月撮影)。早朝の漁を終えて港に戻る船のシルエットを気嵐が包み込む
一眼レフカメラ初心者も安心。気嵐撮影のコツを伝授する渡辺さん(奥)
世界三大波涛に例えられる留萌の海。冬はことさら厳しく、冷え込んだ朝には冬特有の自然現象『気嵐(けあらし)』が発生する。この気嵐や凍てつく海を地元カメラマンのガイドで撮影する体験プログラムがある。
ガイド役は留萌市在住の渡辺一夫さん。写真歴は50年近い。留萌の海や夕陽、祭りの風景などを撮り続けている。ライフワークは留萌の漁師の姿を写すこと。早朝の漁港巡りで、漁師とも顔なじみだ。
体験前日、渡辺さんから電話が入る。絶好の気嵐撮影日和とまではいかないが、気嵐が出るだろうとのこと。撮影当日、しっかりと防寒対策をし、また、海辺での撮影は海中転落の危険も伴うので、滑りにくい防寒靴も履いた。午前7時、渡辺さんと合流まずは朝日と気嵐を撮影するため留萌港南岸壁へと向かった。
車内で待機すること数分、黄金色の輝きを放ちながら朝日が昇ってきた。いよいよ撮影開始だ。
湯気のように立ち上る気嵐を撮影するのは意外に難しく、渡辺さんのアドバイスを受けながら撮影を続けた。
ピント合わせから構図、カメラの取扱い方まで丁寧な指導だ。
10分ほど撮影したところで暖をとる。氷点下5℃、頬を刺す冷えた空気にカメラを構える指先が痛い。
カメラバッテリーの消耗も激しい。
渡辺さんから撮影間際まで防寒着の中にカメラをいれバッテリーの消耗を防ぐコツも教わった。
最後は景勝地である黄金岬からゴールデンビーチるもいへと続く海岸沿いでの撮影にチャレンジ。
暑寒別岳連峰を仰ぎ見ながら、沖合に向かって流れる気嵐を撮影する。体験プログラムはおよそ1時間ほど。渡辺さんにデータを預けると撮影の記念にベストショットをA4サイズでプリントしてくれる。
観光などで留萌に宿泊する場合、早朝に撮影体験をし、宿泊先に戻り温かい朝食をとり、チェックアウト時に渡辺さんから写真を受け取る。こんなスケジュールも組み込める。
冬の天候はめまぐるしく変わる。体験当日に気嵐が出ない場合もあるが気象情報は事前に渡辺さんが教えてくれるので、直前のキャンセルも可能だ。
自然からの美しい贈り物『気嵐』を撮影し、留萌の冬の体験プログラムを楽しんでみてはいかがだろう。
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