歴史のうたかたへ消え去った銀鱗「ニシン」が、平成9年2月下旬、45年ぶりに突然、留萌沿岸に帰って来た。
ニシンは別名「春告魚」(はるつげうお)と言われ早春の香りを伝える魚でもある。
日本海沿岸は、昭和20年代まで空前の豊漁に沸き、浜一帯が銀鱗であふれた。豊漁当時、ニシンは「鯡」(魚に非ず)とも記述されていた。
それが昭和30年以降、「群来」(くき)はバッタリ途絶え、幻の魚と呼ばれるようになった。
「ひと起こし千両」と言われ、ニシンの群れで海面が1m以上も盛り上がった昔の「群来」には比べようもないが、近年、留萌管内は刺し網漁が好調だった。
平成11年3月18日の早朝、礼受海岸一帯を乳白色に染める大規模な群来があり、幅2m、沖合い150mにわたる帯状の海域が出現。昭和29年以来の産卵現象であり、今後のニシン漁に大きな期待を抱かせるものであった。
今年の留萌沿岸は海水温が低く、まだニシンの岸寄りが見られないが、融雪で川の真水が海に流れ込むと、海水温は一気に上昇する傾向があり、近日中に「ニシン大漁」で浜は活気づくものと思われる。 |

この時期、留萌の漁師さん達はニシンの刺し網を仕掛ける。
|